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認知症になる前に!徳島市で家族信託を活用した実家管理のススメ
2026/09/09

「親も高齢になってきたし、徳島にある実家の将来が少し心配」「何か対策が必要な気はするけれど、難しそうでまだ何も手をつけていない」——そんなモヤモヤを抱えたまま、数年が過ぎてしまう方は少なくありません。
結論からお伝えすると、実家対策は親が元気なうちに動き出せるかどうかで、選べる手段の数がまったく変わります。親が認知症などにより、売買契約の内容を理解して判断できる「意思能力」を失うと、本人自身による不動産の売却などが難しくなるからです。事前の信託や代理の準備がなく法定代理人もいない場合、家族だけの判断で売却を進めることはできません。徳島市で不動産売却のご相談をいただくセレクトエステートにも、「施設費用のために実家を売りたいが親の意思確認ができない」という段階でのご連絡が届きます。この時点では、打てる手がかなり限られてしまいます。
そこで選択肢として広がっているのが「家族信託」です。この記事では、情報収集を始めたばかりの方に向けて、家族信託の基本、徳島市ならではのメリット、今日からできる準備の順にご紹介します。
目次
- 1. 親が認知症になると実家はどうなる?知っておきたい資産凍結のリスク
o 介護費用が必要でも家を売却できなくなる理由
o 屋根の修理や空き家の解体も自由にできなくなる問題
o 成年後見制度を利用した場合にかかる費用と大きな制限 - 2. 実家を守る柔軟な選択肢「家族信託」の基本
o 元気なうちに信頼できる家族へ管理の権限を移す仕組み
o 名義は変わっても、実家の「利益」は親がそのまま受け取れる
o 遺言書や成年後見制度との決定的な違い - 3. 徳島市にある実家の管理に家族信託がおすすめな理由
o 徳島市内の空き家問題対策として事前に備えられる
o 台風などの災害時に、子どもの判断ですぐに実家の修繕ができる
o 将来、親が施設へ入所する際のまとまった資金捻出がスムーズになる - 4. まだ迷っている方が今からできる準備とステップ
o 契約を急ぐ必要はなし!まずは親の元気なうちに要望を聞いておく
o 実家の名義人や現在の資産状況を親子で軽く確認しておく
o 徳島市エリアに詳しい専門家の無料相談を活用して情報収集する - 5. まとめ:徳島市での実家管理は早めの家族信託の検討が安心の鍵
親が認知症になると実家はどうなる?知っておきたい資産凍結のリスク
何の備えもないまま親が意思能力を失うと、実家は「家族の判断だけでは動かせない資産」に変わります。不動産の売買や賃貸借は、本人が内容を理解したうえでの意思表示を前提とするからです。厚生労働省の研究班の推計によれば、認知症の高齢者は2040年に584万人、65歳以上の約7人に1人に達する見込みで、決して特別な話ではありません。まずは、備えのない状態で何が止まってしまうのかを押さえておきましょう。
介護費用が必要でも家を売却できなくなる理由
不動産の売買契約は、売主本人が内容を理解して結ぶ必要があります。民法でも、意思能力を欠いた状態で行った法律行為は無効と定められており、司法書士は登記手続きに応じられず、仲介する不動産会社も契約を進められません。
- 親名義のままでは、子どもが代わりにサインしても効力が生じない
- 委任状があっても、作成した時点で意思能力がなければ有効性が問われる
- 「実家を売って施設費用に充てる」という資金計画が根本から崩れる
介護は突然始まります。入居一時金として数百万円が必要になった段階で売却の道が閉ざされていると、子ども世代が自分の預貯金や住宅ローンの残る家計から立て替えることになりかねません。
屋根の修理や空き家の解体も自由にできなくなる問題
売却だけでなく、日常的な管理にも支障が出ます。台風で屋根が傷んだ、雨漏りが始まった——軽微な応急対応と異なり、大規模修繕や解体のように所有者の財産へ大きな影響を与える行為では、所有者本人の意思確認や適法な代理権の有無が問題になります。
とくに老朽化した実家の解体は、費用が高額になるうえ建物の滅失登記も伴うため、本人の関与なしに進めるのは困難です。「危ないと分かっているのに手を入れられない」という宙ぶらりんの状態が、そのまま数年続いてしまうわけです。
成年後見制度を利用した場合にかかる費用と大きな制限
判断能力が失われた後の受け皿が、家庭裁判所に申し立てる成年後見制度です。ただし、この制度は本人の財産を守ることを最優先に設計されているため、家族にとっては使い勝手の面で戸惑いが生じやすい仕組みでもあります。
| 項目 | 内容の目安 |
|---|---|
| 後見人の報酬 | 一律ではなく家庭裁判所が決定。裁判所が公表してきた目安では、通常の後見事務で月額2万円程度を基本とし、管理財産が高額な場合に月額3〜6万円程度とされる例がある |
| 利用期間 | 現行制度では、原則として本人の判断能力が回復するか、亡くなるまで継続 |
| 居住用不動産の売却 | 家庭裁判所の許可が必要で、目的も厳しく審査される |
| 資産の活用 | 生前贈与や投資など、本人の財産を減らす行為は原則不可 |
報酬は利用が続く間ずっと発生するため、期間が長引くほど負担は積み上がっていきます。仮に月額3万円が10年続けば総額360万円という計算になり、始める前に総額を見通しにくい点は押さえておきたいところです。また、後見人には親族ではなく司法書士や弁護士が選ばれるケースもあり、家族の希望どおりに実家を活用できるとは限りません。
なお、2026年6月17日に成年後見制度を見直す改正法が成立し、同月24日に公布されました。後見・保佐を廃止して補助の制度へ一元化し、本人に必要な範囲で利用できる仕組みへ改める内容で、成年後見制度に関する部分は公布から2年6か月を超えない範囲で政令が定める日に施行されます。
✓ポイント:備えのない状態で困るのは「売れない」ことだけではなく、修繕・解体・資金化までまとめて滞ってしまう点です。家族信託や任意後見といった事前対策をしないまま本人の判断能力が大きく低下した場合、法定後見制度が主要な対応策となり、費用や制約を家族側で選び直すことはできません。裏を返せば、親が元気な今こそ選択肢が一番多いタイミングだといえます。
参考:「民法等の一部を改正する法律」(成年後見及び遺言の制度の見直し)について|法務省
実家を守る柔軟な選択肢「家族信託」の基本
家族信託は、親が元気なうちに、実家の管理・処分の権限だけを信頼できる家族へ託しておく契約です。所有権を丸ごと譲る贈与とも、亡くなった後に効力が生じる遺言とも違い、「認知症になっても家族が動ける状態」を先につくれる点に価値があります。名前は難しそうでも、登場人物は3人だけです。
元気なうちに信頼できる家族へ管理の権限を移す仕組み
関係者は、財産を託す「委託者」(多くは親)、託されて管理する「受託者」(多くは子)、利益を受け取る「受益者」(多くは親自身)の3者です。親子で信託契約を結び、実家について信託の登記を行えば準備は完了します。
- 委託者:親。誰に何を託すか、どう使ってほしいかを決める立場
- 受託者:子。契約で決められた範囲で管理・修繕・売却を実行する立場
- 受益者:親。家賃収入や売却代金など、経済的な利益を受け取る立場
契約後に親が認知症になっても、受託者である子どもは契約書に書かれた権限に基づいて手続きを進められます。判断能力の低下によって家が固まってしまうリスクを、あらかじめ外しておくイメージに近いでしょう。
名義は変わっても、実家の「利益」は親がそのまま受け取れる
「名義を子どもに移す」と聞くと、贈与税や親の権利喪失を心配される方が多いところです。実際には、信託による名義変更は管理を任せるための形式的なもので、経済的な利益は受益者である親に残ります。親が委託者兼受益者となる一般的な自益信託であれば、設定時に子へ利益を贈与する形ではないため、通常は贈与税が生じません。委託者から受託者への信託による不動産の移転についても、不動産取得税は原則として非課税です。
- 家を貸した場合の家賃収入は、受益者が親であれば税務上は原則として親に帰属する
- 売却した場合の代金も、親の財産として親の生活費や施設費用に充てられる
- 受託者には信託財産を自分の財産と分けて管理する義務があり、入出金は契約の内容に沿って行う
つまり「財布の中身は親のまま、財布を開けられる人を一人増やしておく」という整理が近く、親にとっても心理的なハードルは高くありません。ただし、受益者の設定や変更、信託終了時に財産を誰が引き継ぐかによって課税関係は変わります。設計の段階で税理士に確認しておくと安心です。
遺言書や成年後見制度との決定的な違い
3つの制度は目的が異なるため、比較すると役割の違いがはっきりします。
| 家族信託 | 成年後見制度 | 遺言書 | |
|---|---|---|---|
| 効力が生じる時期 | 契約したとき(生前) | 判断能力の低下後 | 亡くなった後 |
| 認知症後の売却 | 契約の範囲内で可能 | 裁判所の許可が必要 | 対応できない |
| 財産の管理者 | 家族(受託者) | 裁判所が選任した後見人 | — |
| 費用の考え方 | 契約内容・財産額・専門家への依頼範囲により異なる | 申立費用のほか、家庭裁判所が後見人報酬を決める場合がある | 作成方法や専門家への依頼の有無により異なる |
遺言書は相続の道筋を決められる一方、認知症になってから亡くなるまでの「空白期間」には効力が及びません。成年後見制度は空白期間を埋められるものの、家族の裁量は大きく制限されます。この2つの隙間を埋める第三の選択肢が家族信託だと考えると、位置づけが理解しやすくなります。
参考:No.4427 新たに信託の設定等を行った場合|国税庁
徳島市にある実家の管理に家族信託がおすすめな理由
家族信託は全国どこでも使える制度ですが、徳島市の住宅事情を踏まえると、備えておく価値はさらに高まります。空き家の多さ、災害リスク、そして子ども世代が県外で暮らしているという三つの事情が重なりやすい地域だからです。順に見ていきます。
徳島市内の空き家問題対策として事前に備えられる
徳島県の空き家率は21.3%と全国で最も高く、令和5年の住宅・土地統計調査では利用予定のない空き家が4万7,600戸、5年前より8,300戸増えました。全国平均5.9%に対して県内は12.2%と、倍以上の水準です。
- 空き家は放置期間が長いほど傷み、売却価格も解体費用も不利になる
- 管理不全空家等として市区町村の指導を受けても改善されず、勧告に至ると住宅用地特例の対象から外れる
- 所有者が意思能力を失っていると、勧告を受けても家族が是正工事に踏み切れない
家族信託を結んでおけば、親が施設へ移った後も子どもの判断で換気・草刈り・賃貸・売却まで進められます。空き家になる前に手を打てるかどうかが、5年後の資産価値を左右するといっても言い過ぎではありません。
台風などの災害時に、子どもの判断ですぐに実家の修繕ができる
徳島市は台風の進路にあたりやすく、南海トラフ地震への備えも欠かせない土地柄です。被災した空き家をそのままにすると、瓦や外壁の飛散で近隣に被害を及ぼす恐れもあります。
災害後は業者の手配が集中し、着工まで数か月待ちになることも珍しくありません。そこへ「所有者本人の意思確認ができないので契約できない」という事情が加わると、応急処置すら進まなくなります。信託契約であらかじめ修繕の権限を受託者に定めておけば、親本人の意思確認が難しくなった後でも、受託者が契約の範囲内で修繕業者との手続きを進めやすくなります。
将来、親が施設へ入所する際のまとまった資金捻出がスムーズになる
介護付き有料老人ホームへの入居では、一時金として数百万円規模の資金が必要になるケースがあります。年金と預貯金で足りない場合、頼りになるのは実家という資産です。
- 受託者が売却を進め、代金は受益者である親の施設費用に充てられる
- 売り急ぎを避け、相場を見ながら売却時期を選べる
- あらかじめ受託者を決めておくことで、実家の管理や売却手続きの窓口を明確にしやすくなる
売却の判断を家族が担えれば、資金繰りだけでなく心理的な負担も軽くなります。介護と仕事を両立する世代にとって、この差は想像以上に大きいはずです。
✓ポイント:空き家率の高さ、災害リスク、子ども世代の県外居住という三条件が揃う徳島市では、「実家に何かあったとき、誰がすぐ動けるか」を決めておくこと自体が有効な備えになります。家族信託はその答えをあらかじめ契約書という形にしておく方法だと捉えてください。
まだ迷っている方が今からできる準備とステップ
情報収集の段階なら、いきなり契約を検討する必要はまったくありません。家族信託は親の理解と家族の合意があって初めて機能する仕組みで、順番を飛ばすと後から揉める原因になります。まずは費用のかからない3つの準備から始めてみてください。
契約を急ぐ必要はなし!まずは親の元気なうちに要望を聞いておく
最初の一歩は、親の希望を言葉にしてもらうことです。「実家をどうしたいか」を切り出しにくければ、帰省したときの雑談から入るのが自然でしょう。
- 「最後までこの家で暮らしたい」のか「いずれ施設も考えている」のか
- 家を残したいのか、費用に換えても構わないと思っているのか
- 手続きを任せるなら、兄弟のうち誰が適任だと考えているのか
親の意向が分かれば、そもそも信託が必要かどうかの判断がつきます。この対話そのものが、将来実家が動かせなくなる事態を避けるうえで最も効果の高い準備でもあります。
実家の名義人や現在の資産状況を親子で軽く確認しておく
次に、対象となる財産の輪郭をつかみます。意外と多いのが、実家の名義が亡くなった祖父のままというケースです。名義が古いと、信託どころか売却にも相続登記が必要になり、着手までに時間がかかります。
- 固定資産税の納税通知書で、土地・建物の名義と評価額を確認する
- 登記簿謄本を法務局で取得し、抵当権が残っていないかを見る
- 実家以外に農地や山林、駐車場などを所有していないかを聞いておく
確認は1時間もあれば終わります。評価額が分かれば登録免許税の概算も出るため、費用感の把握にもつながります。
徳島市エリアに詳しい専門家の無料相談を活用して情報収集する
家族信託の契約書作成は司法書士や弁護士の領域ですが、「そもそも我が家に信託が必要か」を判断するには、実家がいくらで売れるのかという不動産の視点が欠かせません。評価額が想定より高ければ売却で資金を賄える見通しが立ちますし、逆なら別の備えを考えることになります。
徳島市では空き家の適正管理や解体に関する相談窓口も設けられており、行政の情報とあわせて整理すると全体像が見えやすくなります。セレクトエステートでも、売却前提でなくても構いませんので、実家の現状と将来の選択肢を一緒に整理するところからお手伝いしています。
✓ポイント:準備の順番は「親の希望を聞く→財産の現状を確認する→専門家に相談する」の一本道です。契約はその先にある選択肢のひとつにすぎません。情報収集の段階で立ち止まっているうちに親が体調を崩す例が多いだけに、まずは今度の帰省で1つ目に取りかかることをおすすめします。
まとめ:徳島市での実家管理は早めの家族信託の検討が安心の鍵
親が認知症などで意思能力を失うと、徳島市にある実家は、家族の判断だけでは売却も大規模修繕も解体も進められない状態になります。事前の備えがないまま判断能力が大きく低下した場合は法定後見制度が主な受け皿になりますが、費用も制約も家族側で選び直すことはできません。だからこそ、親が元気なうちに管理の権限を家族へ託しておく家族信託が、有力な選択肢として広がっています。
とはいえ、いきなり契約を結ぶ必要はありません。親の希望を聞き、実家の名義と評価額を確かめ、そのうえで専門家に相談する——この順番で進めれば、判断を焦らずに済みます。
セレクトエステートは、徳島市で相続・空き家・住み替え・買取まで一貫して代表が対応する地域密着の不動産会社です。無理な営業は一切いたしません。「売るかどうかはまだ分からないが、実家の価値だけ知っておきたい」という段階のご相談も歓迎しています。将来の不安を先送りにせず、まずは現状を知るところから始めてみてください。
この記事の監修者

セレクトエステート 代表 木村 嘉寿
徳島市を中心に、不動産売却・買取・売買仲介など幅広い不動産相談に対応。地域の不動産事情や実際の売却相談を踏まえ、本サイトの記事・情報を監修しています。